大学受験

[大学受験]英文和訳問題・・国公立二次試験

更新日:

ハロー。これからいよいよ国公立の二次試験が始まりますね。

そして来年、再来年に向けて頑張っている皆さんも今から二次試験に向けては少しずつ勉強しておくといいですよ。

和訳問題はほとんどどこの大学でもなんらかの形で出されると思います。

今日はこの和訳問題を大阪大学の英語の試験を用いてどのように解いていけばいいのか学んでいきましょう。

和訳問題の解き方

Karen
Karen

先生、いよいよ
国公立の二次試験が
近づいて来ました。

Karen,あともう少し
最後まで力はついていくので
頑張っていきましょうね。

Alice先生
Alice先生
Karen
Karen

先生、今日は英文の和訳問題の
解き方を教えてください!

OK. では今日は大阪大学の
和訳問題を使って
どのように取り組んでいけばいいのか
考えてみましょう。

Alice先生
Alice先生

大阪大学 英文和訳

次の英文を読んでそれぞれの下線部の意味を日本語で表しなさい。

Growing older is an activity we are familiar with from an early age. In our younger years upcoming birthday are anticipated with a glee that somewhat diminishes as the years progress. Our younger selves feel that time moves slowly, whereas, with advancing years, time seems to fly at an ever-quickening pace. And late in life , or when a person is faced with a terminal illness no matter what their age, the sense of a finite amount of time remaining becomes acute, and there may be a renewed focus on making the most of one's allotted time in life. (大阪大学 2018年度 文・人間科・法・経済学部)

さあ、Karen,この問題を解くときは
どう解いていきますか?

Alice先生
Alice先生
Karen
Karen

え?先生、時間もないし下線部を
訳していったらいいんじゃないん
ですか?

確かに、解答時間は
タイトですからその気持ちも
とってもよくわかるけど

必ず下線部以外の部分にも
目を通すようにしておいてね。

Alice先生
Alice先生

この大阪大学の和訳のようにあるパッセージの中の一部分を訳すという問題は大学受験にだけに限らず、学校のテストにおいてもみられると思います。

なぜ訳さなければならないところ以外の文があるか。

それは下線部以外の文に、下線部を訳すためのヒントが隠れているからです。

それは下線部の中にあるitの意味があるのかもしれないし、もしかしたら下線部を訳す時に必要な文の流れからくるニュアンスをとらえなければならないのかもしれません。

必要だから下線部以外の文はあるのです。

ということはその部分を読むことによって、より良い和訳が出来るということなんです。

では実際に今から読んでいきましょう。

今日は精読と言ってきちんと訳すことをしますね。実際の試験の時には下線部以外のところはニュアンスをつかむくらいで読んで大丈夫ですよ。

わからない単語は文脈から推測しながら読んでいきましょう。

実際に読んでいきましょう。

Karen
Karen

先生実際にはどのようにして読んでいくと
いいですか?

いつもやっているように
スラッシュリーディングを
していきましょう。

Alice先生
Alice先生

スラッシュリーディング

スラッシュリーディングは簡単に言うと、ネイティブの方が普段考えている順番で英文を理解する方法の1つです。

ただ、単にスラッシュを入れながら読めばいいかと言うとそうではなく

スラッシュで切ったところでどのような意味なのか、またはどのようなイメージなのかをつかみながら読んでいきます。

この時美しい日本語でなくていいです。

ただ、「〜は」や「〜に」
「〜と」など助詞はきちんとつけておくと
格段にわかりやすくなりますよ。

I know him.を(私/しってる/彼)
ではなく、「私は/知ってる/彼のことを」
みたいに訳してくださいね。

Alice先生
Alice先生

そうすることで読む時間が圧倒的に短くなります。

Karen
Karen

やってみますね!

Growing older(歳をとると言うことは) is an activity (活動です)we are familiar with(私たちがよく知っている) from an early age(幼い頃から). In our younger years (若い頃には)upcoming birthday (誕生日が近づいていることを)are anticipated with a glee(楽しみに待っているのだが) that somewhat diminishes (それは少なっていく)as the years progress(年月が進むにつれて).

Karen
Karen

スラッシュリーディングで意味をとらえられましたよ!

歳をとるってことは幼い頃から私たちがよく知っている活動で、若い時には近づいてくる誕生日を楽しみに待っているんだけど、それが年月が経つといくらか少なくなっていくということですね。

そうね。ここのwith a gleeの後の
thatは関係代名詞のthatだけど、
今Karenが訳したみたいに、前から
訳していく方がここはあいそうね。

どちらにしてもここは下線部じゃないから
今の訳の順番でいいんですけどね。

Alice先生
Alice先生
Karen
Karen

そんなに時間はかからなかったから
さらっと読むようにします!

ではいよいよ下線部ですね。

そうですね。ここもまずは
スラッシュリーディングで
意味を英語の順番で理解していくように
しましょうね。

Alice先生
Alice先生
Karen
Karen

はい!まずはやってみます!

Our younger selves (私たちが若い頃は)feel (感じる)that time moves slowly(時間がゆっくりと動くと), whereas(だが、一方で), with advancing years(歳をとるにつれて), time seems to fly(時間は飛ぶようにい思える) at an ever-quickening pace(耐えず速くなる速度で). And late in life (そして人生の遅い時期には), or(または) when a person is faced (人が直面する時)with a terminal illness (末期の状態の病気に)no matter what their age(彼らの歳が何歳であれ), the sense (感覚は)of a finite amount of time (限られた量の時間の)remaining(残っている) becomes acute(正確になる), and there may be(そしてあるかもしれない) a renewed focus (新たな集中が)on making the most (最大限に生かすことへの)of one's allotted time(自分の割り当てられた時間を) in life(人生において).

うまく区切りながら
訳せましたね。
ではここから美しい日本語に
していきましょうね。

Alice先生
Alice先生

英語は主語+動詞の順番。日本語は主語の位置は調整できるけど、動詞は文の一番最後。

最初のパート

Our younger selves(私たちが若い頃は)feel (感じる)that time moves slowly(時間がゆっくりと動くと), whereas(だが、一方で), with advancing years(歳をとるにつれて), time seems to fly(時間は飛ぶようにい思える) at an ever-quickening pace(耐えず速くなる速度で)

赤は主語青は動詞部分と考えてください。

オレンジの印がついているwhereasは文の行く先を示すディスコースマーカーといわれるもので、ここをどう訳すかもとても大事な部分になってきます。詳しくはこちらの記事を読んで下さいね。

https://englishengish.com/discouremaker/

そして主語は先に訳して目的語などを持ってきて(よく後ろから訳しあげるといいますが)最後に動詞部分と考えるといいですね。

Our younger selvesはそのまま訳すと「我々のより若い自分自身は」となりますが、自然な日本語になるよう「若い頃には」と訳すといいですね。

whereasは「だが、一方で」と言う意味ですが、若い頃と歳をとってからとの比較がわかるように訳しましょう。

advancingも「時が進んでいくイメージ」をここではもつといいですね。

at ever-quickening paceは「絶えず速くなっていく速度で」と言うことで「どんどんスピードが上がっていく」イメージをつかみましょう。

Karen
Karen

先生のアドバイスに従って
美しい日本語になるように訳してみました。

英語の方の主語と動詞をはっきりさせて、
日本語では動詞を最後に訳すということを
再認識すると

なんか訳しやすくなった気がします。

Our younger selves feel that time moves slowly, whereas, with advancing years, time seems to fly at an ever-quickening pace.

若い頃には時間はゆっくりと過ぎていくように感じるが、歳を重ねるにつれて時間はますます速度を上げ飛ぶように過ぎ去っていくように思われる。

次のパート

では次の部分も美しい日本語にしていきましょう。

Alice先生
Alice先生
Karen
Karen

はい!

And late in life (そして人生の遅い時期には), or(または) when a person is faced (ある人が直面する時)with a terminal illness (末期の状態の病気に)no matter what their age(彼らの歳が何歳であれ), the sense (感覚は)of a finite amount of time (限られた量の時間の)remaining(残っている) becomes acute(正確になる),

Karen
Karen

この文の主語と動詞ってこれなんですね。
ここをはっきりさせるだけで
後の語句はそれを肉付けしたり、意味を強めたり
、よりわかりやすいものにするために
付け足されたことがわかりますね!

And late in lifeは「晩年には」とするとすっきりとしますね。

orはここでは「晩年を迎えた人」であっても「歳がいくつの人」であってもという文脈なので「あるいは」「または」と訳すといいですね。

a personはここではあえて訳出しないほうが、一般的な意見として表せるのでいいと思います。日本語では主語を言わないけどでもわかっているそんな感じが出ると思います。

terminal illnessは訳せますか? illnessは「病気」ですが、terminalが難しいかもしれませんね。イメージ的には「駅」が浮かんでくのではないでしょうか?実は「終着駅」という意味があります。

また昔「ターミネーター」という映画がありました。近未来の映画で機械が人間を滅ぼそうとするという映画です。つまり「終わらせる」という意味があるのです。(怖いですね)

でもこのように自分の知っている単語のイメージがあれば、意味を想像しやすかったりしますね。このように単語は覚えていくと忘れないし、和訳の際も文脈に合わせて訳すことができるようになりますね。

ここはface with a terminal illnessとなりますが、ここは文脈からも「その病気の末期的症状に直面している」、つまり死に近いということが言いたいので、「病気の末期に差し掛かっている」とすると、より筆者の言いたいことに近づくと思います。

of a finite amount of time the senseを修飾していますね。

そしてremainingtimeを修飾しています。「残っている」という意味ですが「残された時間」とするほうがこの文脈にあいますね。

このfiniteの単語の意味がわからない人もいるかもしれませんが、ここまできちんと読んでくれば、文脈から想像することもできます。余命僅かであるということが文脈からわかるので、限られた時間かなーと考えることができます。

またはinfinity(無限大)という言葉を知っているとしたら、in-は反対の意味表す接頭語であることも多いので、「無限ではない」➡︎「限りある」と訳していけますね。

そしてこのthe sense of a finite amount of time remaining becomes acuteの部分ですが、「残っている時間の限られた量の感覚が鋭くなる」とそのまま訳してしまうと、固い感じになってしまいます。

日本語は名詞より述語を大切にする言葉なので、ここも「残されている時間は限られているという感覚が鋭くなる とすると、ちょっとしたことですが、自然な日本語になりますね。

今まで身につけた様々な
知識を使って美しい日本語に
していくのです。

Alice先生
Alice先生
Karen
Karen

言いたいことは「感覚が
鋭くなる」ここがきちんと
わかるように訳してみますね。

And late in life , or when a person is faced with a terminal illness no matter what their age, the sense of a finite amount of time remaining becomes acute,

そして晩年には、あるいは何歳であれ病気の末期に差し掛かっている時には、残された時間には限りがあるという感覚が鋭くなり、

最後のパート

いい感じになりましたね。
ではあともう少し美しい日本語に
していきましょうね。

Alice先生
Alice先生

and there may be(そしてあるかもしれない) a renewed focus (新たな集中が)on making the most (最大限に生かすことへの)of one's allotted time(自分の割り当てられた時間を) in life(人生において).

Karen
Karen

これはthere is 構文ですから
a renewed focusの部分が主語で
may beの部分が動詞ですね。

これを軸に素敵な日本語にしていきます。

on making the most of one's allotted time in life の部分には、make the most of ~というイディオムがありますね。これは「自分のできることを最大限する」という意味があります。

allottedも難しいですね。allotは、al (に向かって) lot (くじで割り当てる) つまり「割り当てる」という意味です。lotというのは宝くじの「ロト6」で聞いたことがあると思いますが、「くじ」の意味があるんです。製品の意味で日本語でも「ロット」というし、また「たくさんの」の意味でlotを使いますが、これも元々は「くじで分けられた山」という意味なんですよ。

ここは過去分詞になっていて「〜された」という意味になるはずなので、残された時間はないという文脈からも「与えられたぐらいで訳出できればいいと思います。

最後に主語動詞部分を考えて見ましょう。there may be a renewed focus onは「新たな集中があるかもしれない」ですが、ここは今までの文脈からも「新たに気持ちが向くかもしれない」などとしてもいいかもしれません。

Karen
Karen

ではやってみます

and there may be a renewed focus on making the most of one's allotted time in life.

そして人生における自分に割り当てられた時間を最大限に生かすということに改めて気持ちを向けるかもしれない。

つなげてみましょう。

Growing older is an activity we are familiar with from an early age. In our younger years upcoming birthday are anticipated with a glee that somewhat diminishes as the years progress. Our younger selves feel that time moves slowly, whereas, with advancing years, time seems to fly at an ever-quickening pace. And late in life , or when a person is faced with a terminal illness no matter what their age, the sense of a finite amount of time remaining becomes acute, and there may be a renewed focus on making the most of one's allotted time in life. (大阪大学 2018年度 文・人間科・法・経済学部)

若い頃には時間はゆっくりと過ぎていくように感じるが、歳を重ねるにつれて時間はますます速度を上げ飛ぶように過ぎ去っていくように思われる。そして晩年には、あるいは何歳であれ病気の末期に差し掛かっている時には、残された時間には限りがあるという感覚が鋭くなり、そして人生における自分に割り当てられた時間を最大限に生かすということに改めて気持ちを向けるかもしれない。

Karen
Karen

先生、できました!
原文のニュアンスを生かしながらも
日本語としても自然なものに
していくのは楽しいですね!

そうですね。英語と日本語との違い、
でも人の意識としては共通なものがある
これを大切に訳していけるといいですね。

Alice先生
Alice先生

まとめ

さあ、ここまで和訳問題について詳しく説明してきましたが、いかがでしたか?

和訳の添削をするときに一番見られているのは、まずは構文です。

どんなに難しそうな文でも主語と動詞は必ず訳すようにして下さいね。(そうすると部分点をもらえます)

  • スラッシュリーディングをしながら、原文の順番で言いたいことを理解していく
  • 文の中に主語と動詞を見つける。これがコアの部分になる
  • 副詞句などで肉付けしていく
  • 直訳から文脈に合う美しい日本語にしていく

このことを頭に入れて本番も最大限の力を出して下さいね!

Karen
Karen

頑張ります!

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