センター試験リスニング
センター試験まで後わずかになりました。センター試験の筆記試験は200点満点、センター試験のリスニングは50点満点です。単純に考えると200点+50点が英語の点数だと考えられますが、ほとんどの大学では筆記200点とリスニング50点の250点を圧縮して200点満点として計算します。
点数圧縮の計算方法は
(筆記の点数+リスニングの点数)÷250×200
で計算することができます。つまり筆記が200点でリスニングが全くできなかったとして0点だとしたら、200点満点中の160点ということになってしまいます。実際には筆記を満点取れる人はなかなか受験生ではいないのでリスニングは非常に重要な役割を果たしていると言えます。
今日はリスニング力を上げていくコツとセンター試験のリスニングの解き方を一緒に考えていきましょう。
センター試験のリスニングの傾向と難易度
ではここで軽くリスニングの試験についてまとめておきましょう。
①リスニングの試験時間は30分です。
②リスニングのテストは英語の筆記テストが始まってから40分後に始まります。
ということはリスニング問題の問題の先読みができるということですね!
③IC-player, イヤホン、音声メモリーが渡されて、リスニングテストが始まります。
④英文は二回読まれます。
二回聞くことができるので、必ず目的意識を持って、どこを聞くべきかをしっかり掴むようにしましょう。
⑤出題傾向は毎年ほとんど変わらない。
- 第一問:会話のの内容を理解しているかを問う問題
- 第二問:会話を聞きながら最終文に対する正しい応答を答える問題
- 第三問:長めの対話を聞いてその内容に関する問題
- 第四問:長めのナレーションを聞いて答える問題
⑥と言いつつも、第一問のQuestion No1では毎回面白いイラストが出て来て、センター試験後に必ず話題になる。
今年の試験はどんなイラストなのかめっちゃ楽しみです!
難易度としては、英検の2級を持っている人ならかなりできるのではないかと思います。英検よりはナレーションのスピードは早いので気を付けましょう。では第一問からどのように解いていったらいいのか説明していきましょう。
今回は2019年度のセンター試験英語リスニングの本試験を使って説明していきます。大学入試センターや各予備校で過去問はupされているので、問題を出してリスニイング環境を整えて、解説を読んでくださいね!
センター試験リスニング大問1の解き方
○試験問題(英語の音声は2回流れます。)これからリスニングテストを始めます。 この試験では,聞き取る英語は2回流します。質問文と選択肢は音声ではなく,すべて問題冊子 に印刷されています。 では,始めます。4ページを開いてください。 第1問 第1問は問1から問6までの6問です。それぞれの問いについて対話を聞き,答えとし て最も適切なものを,四つの選択肢(1~4)のうちから一つずつ選びなさい。
というナレーションが入りますので、ここで見開きの問題を読んでおきましょう。選択肢まで読んでいると間に合わないこともあるので、問題のみでいいですよ。そして、自分が何を目的に聞かなければならないかということをしっかりと思っておくことが必要です。
例えばNo1はイラストを見て答える問題で、質問がWhat might the character look like?という質問なので、イラストを見てどこに気を付けて聞いたらいいのか考えておきます。ここでは見た目が野菜(vegetable)とフルーツ(fruits)のキャラクターで分かれていること、そして羽が生えているのか、筋肉モリモリなのかで分かれているところに気を付けて聞こう!と思って聞きましょう。
Question No. 1M : We need an idea for a new cartoon character.
W : I agree. How about a vegetable?
M : That sounds OK. But, for a stronger impact, give it wings to fly. W : Good idea.
そう思って聞くとうえの会話の太字のところをしっかりと聞くことができると思います。
大問1の問題ではこのように2つのことを聞き取って考えなければならない問題なので、やはり与えられた問題を読んで、どのような答えになるのかを予測しながら、聞いていくといいでしょう。
No5についても質問を読んみましょう。
No5. How much will the woman have to pay?
とあるので女の人が払わないといけない金額をしっかりと聞こう!と思って聞いてみるといいのですね!
W : We’d like to reserve this tennis court.
M : OK.
M : The hourly rate is 1000 yen before 12 and 2,000 yen in the afternoon. W : We’ll need it from noon till 2 pm.
M : OK.
hourly rateだから一時間につき朝は1000円で昼からは2000円ということですね。あ、でも最後ちょっと聞き取れなかったから何時間するのかしっかり聞こう!
そうですね。目的がはっきりとしていれば、1回目に聞いた時に全部わからなくても2回目で聞く目的がはっきりとしているので二回め聴き終わった後には自信を持って答えられますね!
はい!わかりました。昼から二時間とるから2000❌2で、4000円です!
そうですね。大問1は最初の問題ですから、簡単に思えますが、2つの大事なことの組み合わせで答える問題なので、結構難しいと思う人もいるかもしれません。
一度問題を解いて見た後は、問題のスクリプトを見ながら音声を流して聞いて見ましょう。そうすると自分の聞こえてなかったことが聴こえてきたり、どこに注意して聞いたらいいのかがわかるはずです。その後にもう一度スクリプトなしで聞いてみましょう。そうすると、どのように聞いていけばいいのかが掴めるはずです。
センター試験リスニング大問2の解き方
次の大問2に関しては英検のリスニングの問題と似ていると思っています。女性と男性が会話をしていて、最後の質問に対する応答として適切なものを選択肢の中から選ぶという問題ですから、まさに英検のリスニングの大問1と全く同じと言えるでしょう。ですから英検をコツコツと受けてきた受験生に取っては割と親しみやすい問題ではないかと思います。
大問1に関しては、軽い計算や数字などがあるのでメモを取ることも必要なこともありますが、大問2に関してはメモは取らない方がいいと思います。
二人の会話ですから、まるで映画やドラマを見ているかのように話している場所や登場人物の設定を思い浮かべながら聞いてみる方が、わかりやすいと思います。4択を先読みしてしまおうとすると、量も多すぎて多分読む時間はないので、最後の発言を聞いたあと、こう答えるだろうなと予測してから選択肢を読むと、しっかりと早く、無駄なく答えを選択することができるのです。
ではここでNo7のスクリプトを見て見ましょう。
Question No7
W : Hey, are you OK? You seem depressed.
M : I dropped my smartphone at the station and the screen cracked. W : Oh no. Didn’t you drop your phone a few months ago?
カレン、これはどういう状況かわかる?
はい。女性が男の人に「なんか落ち込んでるみたいね。大丈夫?」と聞いたら、男の人が「携帯落としちゃってスクリーンが壊れちゃった」って言ったんですね。そしたら女の人が「大変!あなたって携帯何ヶ月か前にも落としたんじゃなかったんだっけ?」っていう状況ですね!
そうですね。Did't you~?という表現で、「〜じゃなかったかしら?」という意味になって、自分の知っていることを確かめているところですよね。
はい。だから「そうなんだよね〜」系の答えかなと思います。選択肢は?
①Did you get a new phone?
②Didn't you change it at the station?
③No, I wasn‘t looking where I was going.
③No, I wasn‘t looking where I was going.
①と②はDidn't you〜?の答えには合わないので排除!③はNo.と言ってる時点で、「落としてないよ」という意味になるし、そのあともおかしい。④は「はい、落としたよ。そしてまたやっちゃった」という意味だから④です!
カレン、とてもうまく答えられましたね。その考え方で解いていくとこの大問2は上手く答えられますよ!
センター試験リスニング大問3Aの解き方
この問題は英検の準二級のリスニングの大問2の問題と同じパターンでそれぞれの問について対話を聞き、その対話についての質問に対して最も適切な答えを選択肢の中から選ぶという問題です。
まず問題の先読みをしてみましょう(選択肢の部分は読みません。しっかり聞けば選択肢がなくても問題に答えられるからです。)そしてその答えを探しながら聞いていくと答えはわかりますよ。
Question No14
Why was the woman late? (なぜその女性は遅れたの?)
W : There you are. Have you been waiting long?
M : Yes, for 30 minutes! Where’ve you been?
W : Well, I was waiting on the other side. I didn’t see you so I came around here. M : I’ve been calling your phone, but I couldn’t get through.
W : Sorry, my battery died. Anyway, I’m here now.
ここは女の人が待ち合わせに遅れちゃって「ここにいたのね。長いことまった?」と聞いたから「待ったよ。30分ね。どこにいたんだい?」と男の人が聞くから、「通りの反対で待ってたんだけどあなたが見えなかったからこっちかなと思ってきたの」と言ってるからここが答えですよね。男の人は携帯かけてたけど、充電切れてたから繋がらなかったのっていう状況ですよね。
選択肢は
①Her phone was lost.
②Her watch was slow.
③She forgot the time.
④She was in a different place.
待ち合わせ場所忘れちゃったんだから④のShe was in a different place.ですね。選択肢を読む前に答えがわかったので簡単に選択できますね!
Good job!
センター試験リスニング大問3Bの解き方
大問3Bは長めの対話を一つ聞き、それに対する3つの質問に、それぞれ選択肢の中から選ぶ問題ですが、必ずポスターやnoticeがいくつかあるようなビジュアル問題です。
ここではまずそのポスターなどをしっかりとみるといいですね。時間や、他のポスターやnoticeと違う点などを先に軽く見ておくといいでしょう。
そして問題についても先読みをしておいてから聞くようにして見てください。かなり長い問題ですし、難しいと思えるかもしれませんが、問題を先読みすることによって気をつけて聞かなければならない場所がわかるので、頑張ってみてくださいね。二回聞くこともできるし、慣れるととても楽しい問題になると思います。
センター試験リスニング大問4AとBの解き方
大問4に関して言えば、 TOEICの長めの会話を聞いて、その会話についての質問3つに答える問題と同じだと言えます。TOEICのこの問題でも先に3つの問題を先読みして(問題のみで選択肢は読みません)その問題の答えを探しながら聞いていくようにすると無理なく答えられる問題です。答え方をしっかりと覚えてやってみると会話を聞いている時に答えがすぐにわかるはずです。
先生、問題の解き方をしっかりと自分のものにしてリスニングの練習してみますね!
リスニングですから、毎日大問を1つずつでも聞いて耳を英語に慣らしておくといいですよ。楽しみながら聞いてみましょうね!
まとめ
さあ、リスニングの問題を実際の問題やスクリプトを使いながらどうやってといたらいいのか説明してきましたが、いかがでしたか?
常日頃から英文を読む時には前から理解しながら読んでいくようにしておくと、実はそれがリスニング力をつけるための力になるのだと気がつくと思います。なぜなら、聞こえてきた順番で英語を理解しないと、長い文を聞くことはできないからです。日本語でもそうですよね。
英語は4技能と言われますが、1つ1つが独立しているわけではなく、全てが繋がっているわけです。それをしっかりと感じながら、やってみましょう。
一度リスニングの問題を解いた後は、スクリプトを見ながら、少し遅れながらでいいので(オーバーラッピングと言います)リスニングのイントネーションやアクセントをできるだけ真似しながら、声に出して読んでいくようにしましょう。
そのあとにもう一度聞いてみると、1回目に聞こえなかった、前置詞が聞こえてきたり、リンキングと言って前の単語と繋がって聞こえたものが、その単語の塊の意味がわかるということが起きるはずです。その時にはなんとも言えない嬉しい気持ちになるはずです。
センター試験において大きな点数となるリスニングもあと少し、頑張って力をつけていきましょうね。